そろそろエンデミック?今できるコロナ対策は?
Aさん:近頃ささやかれている言葉に「エンデミック」がありますよね。
Bさん:なんのこと?
Aさん:もちろん、新型コロナのことです。パンデミック(世界的大流行)が地域的流行、つまり「エンデミック」に移りつつあると・・・。
Bさん:ホント?
Aさん:アメリカの米疾病対策センター(CDC)の前所長ロバート・レッドフィールド氏が「オミクロン株では発病の方法が大きく変わり、従来の肺ではなく気管上部で複製している。最終的には喉や鼻で複製するようになれば、普通の風邪と同じようになる可能性がある」とコメントしています。
Bさん:そうなんですね。
Aさん:で、彼は「新型コロナと共存する手段をすべて手に入れるには3~5年かかるだろう」とも話しています。また、「今後は、新型コロナからどう自分を守るかを考え続けるべきだ」と提案されています。
Bさん:新型コロナは、まだまだ、油断できないのですね。
皆さんは、どう思われますか?コロナパンデミックはエンデミックへ移行しつつあるのでしょうか。そんなことより、「こんなに増えているのだから、感染しないような良い対策はないか」・・・ですよね。
オミクロン株とデルタ株では、「感染力」に大きな違いがあるようです。オミクロン株はデルタ株の2倍から6倍も感染力が高いという報告が出ています。また、「喉の痛み」を訴えている感染者は、デルタ株が3人に1人だったのに対し、オミクロン株では2人に1人と増えています。「咳」や「発熱」、「全身倦怠感」を訴える人も、オミクロン株の方が増えています。また、潜伏期間は、デルタ株が約5日間、オミクロン株が約3日間です。ちなみに、インフルエンザでは1~3日間ほどです。
感染予防策は今までいろいろと学びました。しかし、国民がいろいろ感染対策を実行しても、感染者は増えるばかりです。感染しないような対策だけでオミクロン株に対処できるでしょうか。
私は「新型コロナからどう自分を守るか」という手段のひとつに漢方薬があると思っています。漢方薬には生体防御を高める働きがあるからです。風邪の初期につかう漢方薬は、ウイルスが熱に弱い性質を利用し体を温めることで生体防御を高めます。生体防御でウイルスに抗うには、ウイルスは増殖が速いので、いかに早い段階で感染に気づくかが大切です。つまり、風邪の初期につかう漢方薬は、いつもと違う体調の異変を感じたら、できるだけ早く服用することがポイントになります。
また、新型コロナウィルスに感染する可能性がわかっていて、のどの痛みなどの症状が出てきたなら、手遅れにならないようにすぐ受診するようにしましょう。厚労省のHPには、「息苦しさ(呼吸困難)、強いだるさ(倦怠感)、高熱等の強い症状のいずれかがある場合」は受診を勧めています。
体調管理はとても大切です。そして、新型コロナ感染には十分お気をつけて、健やかにお過ごしください。
(薬剤師)
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