-生薬エキス濃縮機のエバちゃん【前編】-
こんにちは!今日も製造現場の人にお話を聞いていきます!前回の「えっちゃん」のお話しから引き続きK班長!今日もよろしくお願いします。
全国八百万人のえっちゃんファンの皆さんこんにちは!K班長です!
今日もよろしくお願いします!ところで全国八百万人のえっちゃんファンって一体なんですか?
前回の松ちゃんの記事のおかげでえっちゃんのファンがそれだけ増加したという手ごたえがあってね。
なるほど~。それだけ反響があったってことですね。ちなみに記事が公開される前のファンは何人だったんですか?
3人だよ。僕と生産管理の先輩がもう一人。あと松ちゃんね。
(僕も勝手に数に加えられてる~!あと一人って誰~!?) そ、それはたくさんのファンが増えましたね。ところで、今日はまた新たなメンバーを紹介してくれると聞いて取材に来ました!
そう!皆さんに知って欲しいのはえっちゃんだけじゃないんだ!今日紹介するのは「エバちゃん」だよ!
エヴァちゃん?ちょっと前に流行ったアニメですか?
違う違う。エバちゃんだよ。通称生薬エキス濃縮機、正式名称は「遠心式薄膜真空蒸発装置:エバポレーター」だよ!
な、名前が長い。
だから「エバちゃん」って略してみんな呼んでいるのさ。
なるほど。ところで「えっちゃん」と「エバちゃん」って名前が似ていますね。彼女らの仕事も似ているんですか?
いや、まったく違う仕事だね。えっちゃんは「松寿仙」の完成間近の工程を担っているけど、エバちゃんは「朱竹製品」の根幹部を担っているんだ。
和漢薬研究所には松寿仙以外に「朱竹製品」という分類があるんですよね。
そう!以前製造部長がお話ししたムラサキちゃんを使った「紫華栄(シカロン)」なんかはその代表の1つだね。
その根幹と言うのは一体どのような作業なんですか?
朱竹製品は自然から得られた生薬の抽出液を濃縮した後、乾燥させて粉末状に加工して、その粉末を使用して顆粒を製造しているんだ。その生薬エキスを濃縮するための装置が「遠心式薄膜真空蒸発装置:エバポレーター」つまり、エバちゃんなんだ!
朱竹製品の本当に根幹ですね。
僕たちお薬の世界だと彼女の働きは生薬エキスの濃縮が主だけど、一般的によく知られたものだとコーヒーとか調味料、オレンジジュースなどに使われているね。
へぇー。意外なところで使われているんですね。食品の分野にその装置を使うメリットは何ですか?
そうだね。低温かつ短時間で濃縮処理を行うことで風味を損なわないというメリットがあるんだよ。
コーヒーや調味料でそういった効果があるという事はお薬を作るにもメリットがありそうですね。
そうだね。特に漢方薬は薬効はもちろんだけど、香りや味も重要な要素の一つだ。現代のように生薬が顆粒などに加工される前のはるか以前は生薬を煎じて飲んでいたわけだからね。やっぱり香りと味も重要なんだ。
漢方薬のあの独特な味わいと香りって伊達でついているわけじゃないんですね。
漢方薬は世界最古のアロマテラピーと言われることもあるくらいだからね。香りに何らかの働きがあるっていう事を先人たちは知っていたんだね。
現代ではそこにエバちゃんの強みが活きてくるわけですね。
そう!エバちゃんの風味を損なわないでかつ短時間で生薬抽出液を濃縮できる能力は正に技術の進歩が生み出した発明なんだ。より多くの人により品質の高い商品をお届けすることが出来るようになったんだ。
本当ですね!エバちゃんがいればもうなんでもできちゃいそうですね。
ところがそういうわけにはいかないんだよ。
え?どうしてですか?
エバちゃんと言えどやはり機械なんだ。定期的なメンテナンスをしてあげないとそれこそ安定的な商品の提供に影響が出てしまう。
なるほど、エバちゃんも疲れるわけですね。
そういうこと。なので、次回はエバちゃんのメンテナンスについてお話しするね!
はい!ありがとうございます!次回もよろしくお願いします!