-松ちゃんと製造部長 -ムラサキ栽培編①-
松寿仙マスコットキャラクターの松ちゃんがムラサキの栽培現場を取材しました!
しばらく取材の予定はなかったのにまたあの人に呼び出されちゃった。今日は工場に来てくれっていったい何だろう。
あぁ、心配だ。
あのコは体が弱いんだよぉ。。。
あのコはデリケートなんだぉ。。。ああ、心配だ。心配だ。
あれ?いつもと様子が違うぞ?
何か心配しているようだけど。
だれか病気なのかな・・・こっちまで心配になってきた。
あー!心配しても心配してもまだ足りないよー!
どどど、どうしたんですか!?
何かあったんですか!?
ん?あぁ松ちゃん。そこにいたのかい。
どなたか病気なんですか?早く行ってあげないと!
??病気??何のことだい?
えー?体が弱いとか、デリケートだとか言ってたじゃないですか!
ああ!ムラサキちゃんのことね!
ほら!やっぱり!
早くお見舞いに行ってあげてください!
今日の取材は「製造部長さんの机の中拝見」ってテーマでやっておきますから!
僕の机にはステキなヒミツがいっぱいだからそれはやめて(笑)。
でも早く行ってあげないとムラサキちゃんがかわいそうですよ!
待って待って、松ちゃんは勘違いしているよ。
ムラサキちゃんっていうのは和漢薬研究所で栽培している紫根のことだよ。
え?紫根?紫根って紫華栄に使われている生薬の紫根?
そのとおり!和漢薬研究所の商品についてしっかり予習してるね!
紫華栄に使われている生薬の紫根だよ。
びっくりしたじゃないですか。
ムラサキちゃんなんてややこしい名前つけないで下さいよ。
「紫根」はあくまで生薬名で、植物の名前は「ムラサキ」なんだよ。
え、紫根って植物の名前じゃないんだ!
そうなんだ。
今日はこのムラサキの種まきの取材をしてもらいたくて来てもらったんだよ。
ムラサキの種まきかー。
今までのササ採取も赤松葉採取も派手じゃなかったけど、今回の取材は今までで一番地味なんじゃ。。。
ム!そんなことはないぞ!松ちゃん!
確かに見た目の派手さはないが、聞くも涙、語るも涙の物語がこの種まきには詰まっているんだからね!
わかりました!ぜひ教えてください!
さっき、体が弱いとか、デリケートだとか言ってたのはムラサキちゃんのことだって言ってましたね。
ムラサキの栽培はとても難しいんだ。
そのままの種をまくだけじゃ発芽しにくいから和漢薬研究所では事前に湿った砂の中へ種を保管することで発芽しやすい条件を整えているんだ。
えー!普通に種をまいて水をあげるだけじゃ発芽すらしないの!?
そうなんだ。手がかかるでしょ?
まあそこもムラサキちゃんの可愛いところなんだけどね。フフフ。
何だか植物に恋するアヤしい人に見えてきた。。。
さらに整えた種をそのまま直接畑にまいても環境に負けて枯れちゃうんだ。
だからある程度の大きさになるまでプラポットなんかで個別に栽培しなきゃいけないんだ。
何と言う弱さとデリケートさ。。。
発芽条件を整えるために種の保管を湿った砂で行うと言ったけど、この時点でカビが発生するリスクが存在しているからね。一度カビが生えたら一緒に保存している種が全部ダメになっちゃうからね。
簡単に言っていたけど保管の時点ですでにリスクを抱えているんだね。しかもそれがうまくいっても普通にまくだけじゃ育たない。。。
そうなんだ。ムラサキちゃんの世話をしていると本当の親になった気分になるよ。弱いからこそ可愛いというかね。
そこまでの弱さとデリケートさを聞くと確かにその気持ちは分かるかも。。。
ちなみに種はこれだよ。
え!こんなに小さいの?2ミリ!?
そう、こんなに小さな種からみんなの健康を守る力強い紫根になるんだ。 そして花が咲くとこんなふうになるんだよ。
わぁ、白くて可愛いお花!
ね?かわいいでしょ。さっきもお話しした通りこの花を咲かせるのには本当に大変な準備とケアが必要なんだ。
すごい根気が必要な作業なんですね。
そうなんだ。でも可愛いムラサキちゃんを立派な紫根にするためならどんな努力も手間も惜しまないよ!
単なる薬草栽培という言葉では表現しきれない何かがあるのは何となくわかって来た気がする。
可愛いムラサキちゃんの話をしていたらもうこんな時間だ。
あぁ松ちゃんがもっと時間を取って取材してくれたらなぁ。(チラッ)
はい!もちろんです!
良かった!次回も僕たちとムラサキちゃんの感動物語を楽しみにしてね!
今聞いただけでも大変なのが分かったけどまだまだあるんだ。
ムラサキ栽培は一筋縄じゃ行かないんだなぁ。。。