肌に潤いを。正しいスキンケア方法

皆さんは毎日、どのように肌のお手入れをされていますか?
時間がない。面倒くさい。よくわからないから適当に。慌ただしい毎日だからこそスキンケアは短時間に正しく行いたいですよね。
今回は、保湿の重要性と正しいスキンケアの方法についてお伝えいたします。
保湿とは、肌に充分な水分を保持している状態をいいます。赤ちゃんの肌には十分な水分が含まれているため、弾力があり、なめらかで美しいのです。肌に必要な水分が保たれていると、ツヤやハリがでて、透明感が生まれます。
しかし肌の水分量は、年齢を重ねるごとに低下していきます。加齢とともに肌の代謝が落ちてくるため、ターンオーバー(細胞が新しく生まれ変わるサイクル)が乱れてしまいます。通常、肌の表面にある角質層は、細胞間脂質(セラミドなど)や水分などで満たされています。ターンオーバーが乱れると、右のイラストのように角質層は肥厚し、水分量や油分量は減少します。これがバリア機能の低下です。肌のバリア機能が低下すると、肌本来の保湿力が弱まり、水分量は低下します。そのため、スキンケアを通して肌の水分量を保つことが、美肌作りにとても大切です。

それでは正しいスキンケアの方法をお教えしましょう。ポイントとなるのは、肌の水分補給と水分の閉じ込めです。
水分補給には、洗顔料で肌を清潔にした後、できるだけ早く肌に化粧水をつけることが大切です。スプレーやミストなどいくつか方法はありますが、お勧めは手にとってやさしくなじませる方法です。500円玉大の化粧水を手にとり、乾いた箇所(特に頬や目元、口まわりなど)から指先でトントンと優しく入れ込んでいきます。肌を触ってみて、冷たくモチッと感じたら水分が十分に浸透したサインです。
水分補給のあとは、肌に浸透した水分をそのまま肌に閉じ込めることが大切です。ここで必要になるのが油分です。油分を補うものには、乳液、クリームなどさまざまな種類があります。好みに応じて使い分けるとよいでしょう。夏場はさっぱりと乳液に、冬場はしっとりさせるためにクリームに使い分けるのもよいですね。乳液やクリームは手で肌につけるのがおすすめです。手の温度で適度に温めることで浸透しやすくなります。特に乾燥が気になる箇所には重ねてつけるとよいですね。
肌は日々生まれ変わっていて、それをサポートしているのが毎日のスキンケアです。1日のケアではすぐに効果は出ませんが、その積み重ねが1年後、10年後、将来の美肌に関わってきます。毎日のスキンケアを大切に、すこやかな肌を保ちましょう。

(薬剤師)