清香散~それって気鬱かも…?~
「頭が重い」「胸がつかえる感じがする」「朝起きるのがつらく調子が出ない」「抑うつ気分」…身体のどこにも異常はないけれど、何となく調子が悪い。
みなさんこのような経験はないでしょうか。
漢方では、このような“身体のどこにも異常はないけれど、何となく調子が悪い”という状態を、生命活動の根本的エネルギーである“気 ”がうまく循環せず、滞った病態、つまり“気鬱 ”と言います。気鬱の症状は様々ですが、いずれにしても抑うつ傾向にあることが特徴です。
次のような症状があれば気鬱が考えられます。
抑うつ気分、不安感
頭重、頭帽感(きつい帽子を被ったように頭が締めつけられる感じ)
喉のつかえ感(喉にものがへばりついた感じ)
胸のつかえ感(息が十分にすえない、息苦しい)
腹部膨満感(お腹にガスがたまった感じ)
気鬱はなぜ起こるの…?
特に女性では、女性ホルモンの変動によって気鬱の症状が現れる場合があります。
気鬱の症状は月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性ホルモンの変動に伴って不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状として現れることがあり、これを“血の道症 ”というのです。女性ホルモンの変動によって気鬱の症状が現れるのは、ホルモンバランスの乱れが自律神経に悪い影響を与えるためです。
血の道症に伴う気鬱は治せるの…?
気鬱の治療は、“気”のうっ滞の原因を見極め、気をめぐらすことが有効です。
漢方薬である清香散には、気をめぐらす働きのある生薬が含まれており、“血の道症”の効能・効果もあるため、更年期や月経前で気持ちが晴れない、ちょっとしたことでイライラする、など抑うつ気味で何となく体調がすぐれない方におすすめです。
「病は“気”から」ともいいます。仕方ないと思って我慢していた症状に向き合い、解決の策を見つけて、毎日を笑顔で過ごしませんか。(薬剤師)